チラシの裏面デザインは、表面の補足情報を記載し、来店・予約などの顧客の行動を促す役割を担っています。そのため、シンプルに分かりやすく伝えるデザインが重要です。
この記事は、企業の広報・営業担当、経営者の方に向けてチラシの裏面デザインに必要な要素などについて解説するので、参考にしてください。
チラシの表面・裏面の役割
チラシには表面と裏面があり、それぞれが担っている役割は異なります。チラシの表面・裏面の役割について、以下で説明します。
表面デザインの役割
チラシは興味を持って見てもらえなければ、どれだけ内容に工夫を凝らしていても意味がありません。そのため表面デザインには、チラシを見る方の目を引く役割が求められます。
大きな文字でアピールポイントを訴求したり、鮮明な画像を用いてインパクトを与えたり、分かりやすいキャッチコピーで見る人の興味を引いたりすることが重要です。
ただ、やりすぎると少し「下品」と思われてしまう可能性もあるので、その点については十分注意しておきましょう。
裏面デザインの役割
チラシの裏面に目を通すのは、表面の情報を見てチラシの内容に興味を持ってくれた方です。そのため裏面には、チラシを見る方をその後の行動に誘う情報や、興味・関心をさらに強められるような説得力のある情報が求められます。
表面の情報を見てくれた見込み客の方を、来店・予約・申込といったアクションに促すための情報をきちんと記載することを、意識しましょう。
チラシの裏面デザインに必要な要素
先ほど軽く触れましたが、チラシの表面と裏面で意識するべきことは異なります。チラシの裏面デザインに必要な要素について、以下で説明します。
定番の商品情報
チラシの表面にはキャンペーン情報などを記載して、チラシを見た人の興味をグッと引けるようにするのが、一般的な手法です。
そして裏面には、キャンペーン情報などに興味を持ってくれた人に対してさらなる情報提供を行うために、定番の商品・メニュー・サービスなどに関する情報を記載するのが効果的です。
表面でインパクトを与えるとともに、裏面で詳しい情報提供を行うことによって、チラシを見た人からの反響につながりやすくなります。
具体的なデータ
表面では商品やメニューなどを大きくアピールしますが、裏面を見てくれる方の中には、そのアピールに対して半ば懐疑的な印象を持っている方もいらっしゃいます。そのため、表面でアピールした人気や効果の裏付けとなる具体的なデータを紹介することで、より納得感を高めることも裏面が担うべき役割のひとつです。
表面で「膨大な実績を誇る」というようなアピールをしたのであれば、実績に関して具体的な数字を載せるのがよいでしょう。商品の効果に関して、実際に検証したデータを載せたりするのも効果的です。
口コミ・お客様の声
商品やサービスをまだ利用したことがない方にとって、実際に利用した方の口コミや評判は、重要な参考材料のひとつです。好意的な口コミや評判を掲載することで、見込み顧客に安心感を与えて購買意欲をかきたてることができます。
口コミや評判の内容に関しては、「よかったです」「素晴らしいです」というような抽象的なものではなく、何がどのようによかったのかが具体的に分かるようなものを、掲載するようにしましょう。
よくある質問
商品やサービスに対して疑問や不安がある方は、なかなか来店・予約・購入といったようなアクションにまで至りません。そのため、よく寄せられる質問を「よくある質問」という形で掲載することによって、チラシを見た方の疑問や不安を解消するのも、裏面に掲載する内容として考えられます。
食品なら「賞味期限はどれくらい？」といった質問内容があれば、注文すべきかどうかを判断しやすいですし、通信販売の場合は「送料はかかる？」といったようなことが分かれば、安心して注文することができます。
企業や商品・サービスの詳細情報
企業や商品・サービスの知名度がそこまで高くない場合は、それらの詳細情報について説明することで、チラシを見た方の安心感を高めることも重要です。
主にどのような事業を手がけている企業なのか、商品の原料はどこで生産されているのか、事業者がこの事業に懸けている熱い想いなどを知ることで、見込み顧客も次のアクションに移りやすくなります。
アクセス方法
チラシを見て来店や申込を検討している方でも、そのために自分で色々と調べなければならないようであれば、面倒で諦めてしまう可能性もあります。
実店舗なら店舗マップを掲載する、通信販売ならURLやQRコードなどですぐにページにたどり着けるようにするといったように、アクセス方法を充実させることを心がけましょう。
チラシをデザインするコツ
チラシをデザインする際には、コツがいくつかあります。チラシをデザインするコツについて、以下で説明します。
シンプルに伝える
チラシには、ターゲットとなる客層があり、その客層にきちんと届くようなものでなければ意味がありません。ターゲットは必要な情報なのかを一目で判断するため、シンプルで分かりやすく伝えられるデザインにすることが重要です。
目の動きに合わせて情報を配置する
人の目は紙に書かれている情報を見るときに、特定の動き方をする傾向にあります。
横書きの情報を見るときには、「左上→右上→左下→右下」というように視線を動かす傾向にありますが、このことを「Zの法則」と呼びます。
同様に縦書きの情報を見るときには、「右上→右下→左上→左下」という用に視線を動かす傾向にありますが、このことを「Nの法則」と呼びます。
視線の動きに合わせて、レイアウトを工夫しましょう。
情報をグループ分けしてまとめる
ただ情報を列挙するだけになってしまうと、情報同士の関連性が分からなくなってしまい、チラシを見た方がスムーズに内容を受け取れなくなる可能性があります。
関連性のあるものをまとめて配置して枠で囲んだり、情報ごとに色を変えたりすることで、視覚的に理解しやすくなります。
与えたい印象によってフォントを選ぶ
どのようなフォントを利用するかも重要なポイントで、フォントごとの特徴を意識して選ぶ必要があります。
たとえば明朝体はちょっとオシャレな印象を与えることができるので見出しやキャッチで目を引くことができますし、ゴシック体は視認性が高いので、インパクトのあるチラシに仕上がります。
本文のフォントサイズが小さめの場合は、線の細い明朝体よりも太さが一定のゴシック体のほうが読みやすいです。
与えたい印象によってフォントを選ぶことを心がけましょう。
チラシの裏面をデザインするコツ
上述したのはチラシをデザインする際のコツですが、以下では特にチラシの裏面をデザインする際のコツについて説明します。
表・グラフを活用する
チラシの裏面では、見た方に情報を分かりやすく提供する必要があります。その際に表やグラフを用いることで、文章にすると長くなる情報を一目で理解してもらうことが可能です。
飲食店ならメニュー表、説得力をもたせたいなら統計表、何かしらのサービスの場合は一度利用した方のリピート率のグラフなどを載せることで、効果的な情報提供を行うことができるでしょう。
単色・カラーは用途によって使い分ける
チラシを単色刷りにするかカラー刷りにするかは、チラシの目的や用途によって異なります。
お得感を出したい、庶民的な雰囲気をアピールしたいという場合は、単色刷りで問題ありません。
ただ、商材のイメージは色を含め大切にしたいこと、色で強調できることも多いことから、よほどの理由でもない限り両面カラー刷りを選択すべきでしょう。単色は大量部数の場合の経費削減くらいとお考えください。
チラシの最後にアクセス方法を記載する
先ほど触れたように、人の視線の動きはチラシが横書きか縦書きかで、異なる傾向の動きをします。
横書きの場合はZ型の視線の最後になる右下、縦書きの場合はN型の最後になる左下にアクセスを記載することで、チラシを見た方がスムーズに次のアクションに移ることができるでしょう。
必須情報ですが主としてアピールする内容ではないため、通常は最後に配置されます。
まとめ
チラシの表面と裏面では、それぞれが担うべき役割が異なります。
裏面では、表面の情報で興味を持ってくれた方に対して詳細な情報提供を行ったり、口コミやお客様の声などによって安心感を与えたりする必要があります。
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