イベントを告知するポスターは、情報発信の手段として効果的です。
イベントのポスターが必要になった人へ向けて、どのように作成して何をするべきなのかを解説します。ぜひ参考にしてください。
イベントのポスターをデザインする目的とは
イベントのポスターは、目にした人に必要な情報を伝え、イベントについて知ってもらうための手段です。イベントに対して興味関心を持ってもらい、イベントに足を運んでもらうことが最終目的になります。
ポスターは大量生産によってさまざまな場所へ掲示できる、使い勝手のよい宣伝方法です。
また、もちろんイベントといってもさまざまな種類があります。開催するイベントジャンルに興味がある人が惹きつけられるような、魅力的なポスターにしましょう。
イベントのポスターデザインで気を付けなければいけないこと
気をつけることは一目で内容が理解できるデザインにすること、素通りされないような、目を引くデザインにすることの2点です。
いちばん打ち出したい内容をいちばん目立つように大きく配置して、何を告知しているポスターなのかがわかるようにしましょう。また、フォントや配色などで歩いている人の目に留まりやすいデザインにすることも大切です。
イベントポスターをデザインするときに必要なもの
イベントポスターをデザインする際は、まずは担当者でミーティングを行います。話し合いである程度イメージを固めてからラフ画を作ると、デザインを決めやすくなります。
自社で制作する場合はデザインソフトも必要になるので、パソコンとデザインソフトも準備しましょう。デザインソフトは無料と有料がありますが、ラフ画を作る程度なら無料のものでも問題ありません。
ただし、ポスターを自社制作する場合はソフトの機能を活用するためにも、基本的に有料のものを使用するのがおすすめです。
また、デザインソフトの使用経験者がいない場合などは、外部会社への依頼を検討しましょう。
イベントポスター制作の流れ
イベントポスター制作はデザインのテイストを決めてから作業を進めるのが一般的な流れです。まずはイベントの情報を整理して、デザインのコンセプトを決定しましょう。その上で、どのような人へ向けて発信するのかを決めます。
以下、それぞれの工程について詳しく解説します。
イベントの情報を整理する
まずはポスターを見た人に伝えるべき情報をまとめます。この段階では「いつ、どこで、誰が、何をする」という情報を整理しましょう。後はイベントの特徴や類似イベントとの違いなどを挙げて、ポスターを見た人が来てくれるような情報をまとめておくことが大切です。
デザインのコンセプトを洗い出す
情報の整理ができたらイベントのコンセプトを洗い出して、デザインコンセプトを決定します。コンセプトはイベントの方向性や演出にも関わってくることなので、しっかりとミーティングを行いましょう。
具体的な例を挙げると、食博覧会・大阪2021では「食べる、笑う、生きる」がコンセプトでした。このコンセプトからはグルメイベントで、エンターテイメント要素があることがわかります。このように、どのようなイベントであるのかを洗い出しましょう。
ポスターのターゲットが誰か考える
ポスターを見てほしい人を想定して具体的なターゲットを決定します。年齢や性別、趣味趣向などイベントに興味がありそうなターゲットを想定して、デザインに活かすことが重要です。例えば音楽のライブイベントであれば、そのジャンルに興味のありそうな人がターゲットになります。子供向けのイベントであれば、ポスターのターゲットは親世代です。
ターゲットを想定せずにポスター制作を進めてしまうと、伝えたい人に伝わらないポスターになりかねません。どのような人がどういう気持ちでポスターを見るのかを考えることが大切です。
デザインのテイストを決める
情報を整理して、コンセプトを洗い出し、ターゲットを決めてデザインのテイストを決定します。イメージをそのまま鉛筆などで下書きをして、イメージを固めていけば修正も容易なのでおすすめです。
デザインにインパクトが欲しい時は、背景を写真にしたり人物などのメインモチーフが飛び出すデザインにしたりするとインパクトのあるデザインになります。他には高級感を出したい場合は余白を意識して、シンプルな配色にすると高級感のあるデザインが作成可能です。
魅力的なイベントポスターをデザインするためのコツ
魅力的なイベントポスターをデザインするためのコツを解説します。魅力的なデザインを作成するのは簡単ではありませんが、いくつかのポイントを意識すれば、デザインは確実によくなります。ぜひ参考にしてください。
配色を決める
デザインの配色の基本はベースカラー70%、メインカラー25%、アクセントカラー5%という基準があります。色味によっても印象が変わり、赤はエネルギッシュな印象で、逆色の青は理性や知性を感じさせる色味です。
また、まとまり感を出したい時は同系色、アクセントを出したいときは補色を使用します。補色とは24色相関を見るとすぐにわかりますが、最も遠い色同士のことを指します。例えばインパクトが強く、色の差が分かりやすい黄配色は濃い青、緑とピンクなどです。
導線を決める
導線とはポスターを見る人の視線の動きを意識することです。基本的に横書きは左上から右下へZを書くように、縦書きの場合は右上から左下へNを書くように視線が動きます。いちばん伝えたいことを視線が最初に向く場所にレイアウトすることで、より効果的なデザインのポスターが作成できます。
イベントに合った書体(フォント)を決める
ポスターに使用するフォントによっても印象はだいぶ変わります。書体は大きく分けるとゴシック体と明朝体に分けられて、この2つを基にさまざまなフォントが存在します。基本的にゴシック体は力強いイメージ、明朝体は優しい印象です。1つのポスターに使用するフォントは多くても3つに絞ることで、全体的なまとまり感が出ます。
デザインの4原則を守る
デザインには4つの原則があり、この原則に沿ってデザインを進めるとまとまりがよくなります。正しい情報の伝達にも繋がりますので、ぜひ意識してください。
近接
近接とは似た情報を近くにレイアウトすることを指します。例えばイベントの開催日時、アクセス情報、イベントの参加料などは近接した場所にレイアウトすると情報が分かりやすいポスターにすることが可能です。先ほど紹介した導線を意識してレイアウトを考えると、伝わりやすいポスターになります。
整列
先ほど紹介した近接で整えた情報をグループ化し、その内容を整えて配置することを整列といいます。文字の始まる位置を揃えて、全体のバランスをよくすることでレイアウトに締まりが出ます。なんとなく見にくいデザインに感じるときは、近接と整列ができているかを見直しましょう。
反復
反復とはルール化したデザインを繰り返し使用することを指します。フォントを揃える、画像のグループ化、文字列の統一など一定のルールに沿ってレイアウトすると、全体の統一感が出ます。見やすいデザインにもなるので、情報が伝わりやすくなり効果的なポスターが作成可能です。
対比
対比はコントラストともいいますが情報の優先度を明確化して、伝えたいことを伝わりやすくレイアウトすることを指します。優先度の高いイベントのタイトルや伝えたい内容、コンセプトが分かる画像などは太字や大きめのフォントを使用するなど目立つようにしましょう。
ジャンプ率を意識する
対比と似た方法にもなりますが、文字や画像で大小の比率をジャンプ率といいます。ジャンプ率が高い要素はインパクトがあり、低い要素は落ち着いた印象になります。基本的にポスターに多いのは、インパクトを強くできるジャンプ率の高いデザインです。
目を引くようなキャッチコピーを決める
キャッチコピーがあることで、一文でコンセプトを伝えられます。ジャンプ率を意識してキャッチコピーは目立たせるのが重要で、ポスターを見た瞬間にイベントの魅力が伝わることを意識しましょう。全体のデザインとの相乗効果のあるキャッチコピーにすることも大切です。
余白を意識する
イベントの情報をまとめる為に余白の使い方は重要です。余白のないポスターはどこを見れば良いのか分からず、情報が伝わりにくくなります。見てくれたとしても、読み疲れてしまうのでイベントの魅力が伝わりません。キャッチコピーやタイトルなどのジャンプ率を上げて、その周辺は背景だけの余白を配置するように意識して見ましょう。
解像度の高い写真を用意する
デジタル画像は細かいドットで構成されていますが、解像度とは1インチ(2.54cm)にどのくらいの密度でドットがあるのかを数値化したものです。「dpi」という単位で例えば72dpiの場合は、1インチに72個のドットがあるということになります。
解像度が荒いとぼやけてしまったり、滲んでしまったりするのでポスターでは解像度の高い画像が必要です。ポスターは近くでみるものではないので、一般的に200dpiの画像であれば綺麗に印刷できるとされています。近くで見られることが想定されるなら300dpi以上が必要ですので、デザインに取り掛かる前に確認してみましょう。
イベントの内容とポスターのトーンが合っているかチェックする
イベントとポスターのトーンが揃っているかどうかチェックしましょう。デザインを考えて修正を重ねると、当初のコンセプトからズレてしまうことがあります。トーンの統一感がないと感じた場合は配色やフォントを変えるだけでも、印象を変えることが可能です。
ポスターの用紙やサイズを決める
用紙やサイズはポスターの印象を左右します。ここではポスターの用紙やサイズの決め方について、詳しく解説します。
ポスターの用紙を決める
用紙の種類はたくさんありますが、基本的には価格が安く発色のよいコート紙が使われているポスターがほとんどです。他の安価な用紙にはマットコート紙も少数ではありますが使用されています。
少部数であれば発色が綺麗で写真画質の仕上がりが綺麗な光沢紙や半光沢紙などもあり、屋外に掲示するポスターはユポ紙という水に強い用紙を使用します。
ポスターのサイズを決める
屋内で使用するポスターのサイズはA1やB2がほとんどです。掲示する場所によってはサイズが決まっていることも多いので、事前に確認しておきましょう。
他のサイズは、駅構内にあるポスターはB0、B1、B2サイズいずれかを指定していることが多く、宙吊り広告はB3サイズや場所によっては特殊なサイズ指定の場合もあります。
【まとめ】イベントコンセプトに合ったポスターを作成しよう
イベントの宣伝に使用するポスターはイベントの情報を整理してコンセプトを洗い出しましょう。その後にターゲットを設定して、テイストを下書きしてから具体的にデザインを決めていきます。
デザインの内容は配色や導線、デザインの4原則などを考えながら情報の伝わりやすいポスターを作成しましょう。
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